Ⅴ 戦略の推進体制

1各主体の役割

気候変動による影響への適応の取組みの推進にあたっては、県民、事業者、行政等の各主体が、それぞれの役割・責任に応じ、積極的かつ主体的に取り組むことが重要となってきます。

(1)県民・民間団体の役割

県民は、日常生活における気候変動の影響について理解を深め、その影響に適切に対処できるような具体的な実践・行動など、県民一人一人のライフスタイルの見直しが期待されます。

  • 適応策に関するセミナー、イベント等への参加
  • 豪雨等の災害時に備えた避難訓練への参加、熱中症等の予防対策 等

民間団体は、気候変動の影響について理解を深めるとともに、県民・事業者・行政の各主体と連携・協働し、地域における適応策の取組みを牽引していくことが期待されます。

  • 適応策に関するセミナー、イベント等の企画・運営
  • 県民・事業者への助言やネットワークづくり 等

(2)事業者の役割

事業活動における気候変動の影響について理解を深めるとともに、将来の気候変動を見据え、「適応」の視点を組み込んだ事業展開を推進するとともに、適応策に資する製品や技術の開発の促進が期待されます。

  • 自らの生産活動や生産設備等に影響を及ぼしうる情報の収集・分析
  • 災害発生時に備えたBCP(事業継続計画)の策定 等

(3)行政(市町村、県)

市町村は、住民に最も身近な地方公共団体として、気候変動の影響について住民や事業者に積極的に情報発信するとともに、自らの政策等に「適応」の視点を組み込み、影響への対応力を向上していくことが期待されます。

  • 各種行事や広報誌等を活用した広報啓発の実施
  • 地域における気候変動に影響の情報収集・提供 等

県は、本戦略に基づき、本県における適応策を総合的・計画的に推進するとともに、県民・事業者や市町村における主体的な取組みを積極的に支援します。

  • 気候変動に関する最新の情報や広域的な情報の収集及び提供
  • 地域における実践的なリーダーや専門知識を有する人材の育成 等

2 推進体制

本戦略に位置づけた取組みを円滑かつ効果的に進めるため、県民や民間団体等と密接に連携・協働し、「地域主体」の取組みを推進します。

また、庁内においては、各部局で構成する「徳島県環境対策推進本部」を通じ、各部局の取組状況の把握や情報共有を行うとともに、特定課題における情報交換を行うなど、分野横断的に連携し、全庁を挙げて施策を展開します。

3 進行管理と見直し

外部の有識者で構成する環境審議会「気候変動部会」において、進捗状況を点検・評価し、PDCAサイクルに沿った進行管理を行います。

また、気候変動の影響に関する新たな知見や情報等の収集に努め、必要に応じて本戦略の見直しを行います。

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